ドラッグストア薬剤師へ転職、求人の落とし穴とは?



今や、薬剤師の転職先としてすっかり定着したのが、ドラッグストアです。


高いお給料や、より多くの患者さんと接することができる職場環境のため、進んでドラッグストアに転職する薬剤師も少なくありません。

薬学部生の就職先でも7%がドラッグストアに就職をしています。これは、これは薬学部生の就職先として3番目に高い先です(1位は薬局、2位は病院)。


その一方で、転職先としてのドラッグストアについて良くない話も時々聞きます

仕事がハードワークであるとか、薬剤師としての「仕事のやりがい」を感じられないといった意見です。

そこで今回は、意外に知られていないドラッグストア薬剤師求人の落とし穴について、見ていきます。


ドラッグストア薬剤師の求人の特徴は?

ドラッグストア求人の落とし穴を確認する前に、ドラッグストア求人の特徴を簡単におさらいします。

より詳しい内容を知りたい方は、「【5分で分かる】ドラッグストア薬剤師の給料と仕事内容」も併せて読んでください。

総じて給料が良いけど、仕事はハード

製薬会社の研究・開発職を除けば、薬剤師の就職先として最も給与水準が高いのがドラッグストアです。

地域や駅からの距離にもよりますが(不便な場所ほど給与が高い)、年収ベースで450万から650万が一般的です。

経験者なら、750万の求人も珍しくありません。病院など他の職場に較べれば、相当高い水準です。


パート薬剤師の時給は(これも勤務地によりますが)2000円から2800円が相場で、調剤薬局よりも少し高めです。

ただし、ドラッグストアの仕事は総じてハードです。

特に、OTC販売型のドラッグストアでは、レジ打ちや荷卸しといった雑用を任されることもあり、体力を要求される場面も多いです。

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意外に求人数が多くない

ドラッグストアなんて町中で見かけるので、求人もさぞ多いと思う方もいるかもしれません。実はドラッグストアの薬剤師求人は、意外に多くありません

下記は、薬剤師専門の大手求人紹介サイトの、全国の職種別の求人数です(データは2018年1月)。

調剤薬局 病院 調剤併設OTC OTC販売
求人数 22,527 3,232 2,128 806
年間120日以上の
休みあり求人
10,340 697 223 116
割合 45.9% 21.6% 10.5% 14.4%

こうして見ると、調剤薬局の求人数が圧倒的に多いことが分かります。調剤併設ドラッグストアの求人数は、病院よりも少ない位です。

特にドラッグストアの店舗は市街地に多くあり、お住まいの場所によっては通勤が不便になるかもしれません。

調剤併設型の求人が8割

上のデータからも分かる通り、ドラッグストア求人の内、いまや8割が調剤併設型の求人です。

これは、調剤併設型ドラッグストアの方が収益を上げやすい、という会社側の都合もあります。


では、調剤併設型ドラッグストアなら調剤の仕事だけしていれば良いかと言えば、店舗や会社の方針によります。

一般には、調剤の仕事に特化する形で仕事を任されます

というのも、薬剤師は人件費が高いため、ただのパートでもできる仕事(いわゆる雑用的な仕事)を薬剤師に任せていては、採算が合わないためです。

ただ、お店によっては積極的に「手伝い」を要請される職場もあり、この点は転職前によく確認しておく必要があります。



意外に知られてない、ドラッグストア求人の落とし穴は?



先ほどは、ドラッグストア薬剤師求人の特徴を見てきました。

ここからは、薬剤師が転職の際に見落としがちな落とし穴について見てきます。

給料は高いが伸びは期待できない

先ほども説明した通り、ドラッグストア薬剤師の求人では給与が高めに設定されていることが一般的です。

これなら就職後にもっと給与が上がるかも、と期待する人もいるかもしれませんが、給与アップはあまり期待できません。


これは薬剤師一般に言えることですが、就職時の給与は一般のサラリーマン・OLに較べて恵まれているものの、給与の伸びはそれほどでもありません。

中でもドラッグストアの給与の伸びは、他の職場に較べても低いと言えます。薬剤師がドラッグストアの職場で、大幅な給与アップを期待する難しいと言えます

休みが他の職場に較べて少ない

先ほど、ドラッグストアは他の職場に較べてもハードと説明しました。これは、別のデータからも確認できます。

以下は、先ほどと同じ表です。

調剤薬局 病院 調剤併設OTC OTC販売
求人数 22,527 3,232 2,128 806
年間120日以上の
休みあり求人
10,340 697 223 116
割合 45.9% 21.6% 10.5% 14.4%

比較的、休みがとりづらいと言われる病院に較べても調剤併設・OTC販売ともに、休みの取りやすい職場が少ないことが確認できます。

調剤薬局や病院などは、日曜・祝日が休みの職場も珍しくありません。

一方でドラッグストアは、平日・祝日に関係なくお店が開いており、休みが比較的取りづらいのです。

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大手は福利厚生が良いが、店舗異動・ヘルプも多い

大手と中小のどちらが良いかと言われたら、(安定志向の方なら特に)大手のドラッグストアを希望される方が多いと思います。

ただし、大手と中小のそれぞれにメリット・デメリットがあります。

まず、意外に思われるかもしれませんが、給与は中小のドラッグストアの方がやや高い傾向にあります。


一方で大手のドラッグストアの方が、福利厚生や学習支援の体制が整っていることが多いです。

ただし大手の場合は店舗も多い分、近隣店舗のヘルプや、店舗異動もありえることは頭に入れておいた方がいいでしょう。



ドラッグストアへ転職する前に、薬剤師が考えるべきこと



先ほどはドラッグストア求人の落とし穴を見てきましたが、ここからは、実際に薬剤師が転職する上で知っておきたい点について述べます。

利益優先の職場が多く、モチべの維持に苦労するかも

調剤薬局の職場が利益を度外視している、と言うつもりはありません。

ですがドラッグストアとの比較で言うなら、ドラッグストアの方が利益を優先させる職場が多い印象です。


たとえば、あなたが患者さん(お客さん)からAとBという2つのOTC(大衆薬)のどちらがオススメか、聞かれたとします。

AもBも効能が同じ位だとしたら、安い方(たとえばA)を勧めるのが本来の姿だと思います。

ですが、店側からすれば利益率の高いBを購入してもらった方がありたがい訳です。

店からもそうした指導があり、あなたは意に反する形でB商品を勧めることになります。

こうしたお店の方針に付いて行けないと感じ、モチベーションの維持に苦痛を感じる薬剤師もいます

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とにかくコミュニケーション能力は必須!

これは他の職場にも言えることですが、ドラッグストアは患者やお客さんとの接点がとにかく多い職場です。

このため、相応のコミュニケーション能力が求められます。単に処方箋通りに調剤したり、OTC薬を言われるままに販売するだけではダメです。

お客さんと雑談しながら、相手の症状を聞き出し、必要に応じて病院に確認を取ったり、服薬指導をするといったコミュニケーション能力が求められます。

お客さん(患者さん)と話すのが苦痛という方は、ドラッグストアは難しい職場になるかもしれません。

若手があえて転職する必要ないかも

薬剤師が年を取ってから転職しづらい職場はどこか、ご存じでしょうか?企業を別にすれば、

病院 > 調剤薬局 > ドラッグストア

の順番で難しいです。つまり年を取ってからの転職は、病院が最も難しいです(不可能ではないですが)。


つまり、給与面に強い関心がないなら、若いうち(特に20代)からあえてドラッグストアに転職する必要はないかもしれません。

若いうちに病院・薬局で経験を積んでドラッグストアに転職するのは難しくないですが、その逆は難しいからです。


ドラッグストアは調剤併設型が増えており、以前に較べてスキル・経験を積みやすい環境はできつつありますが、色んな職場を経験する意味でも、別の職場も検討して見てもよいかもしれません。



以上、薬剤師ドラッグストア求人の特徴や落とし穴について見てきました。

給与は高いものの伸びは小さいこと、休みが意外に少ないこと、大手と中小の違いなど見てきました。

以前はドラッグストアと言えば、スキルを磨けない職場と見られてきました。ですが最近では調剤併設型が増え、調剤に特化した職場が増えているのは事実です。


とはいえ、ドラッグストアと調剤薬局とは明確な違いがあるのは、上で説明した通りです。この辺を踏まえた上で、自分にあった転職先を選ぶとよいでしょう。

自分の転職先に迷いがある人、よりよい転職情報を知りたい人は、薬剤師専門の転職支援会社を活用するのも一つの手です。

無料なので、お試しで登録するのもアリでしょう。

<ドラッグストア薬剤師へ転職、求人の落とし穴 まとめ>

  • ドラッグストアの薬剤師求人は、他の職場よりも給与は高め
  • ドラッグストア求人のうち、調剤併設型はおよそ8割で今後増える見込み
  • ドラッグストアの給与は良いが、給与の伸びは低い
  • 仕事は割とハードで、休みを取りづらい職場が多い
  • 大手ドラッグストアは福利厚生が整っているが、他店へのヘルプや店舗異動がある
  • 利益優先の職場が多く、モチベーションの維持に苦労する薬剤師もいる


薬剤師の転職にオススメの求人サイトは?



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