基準薬局とは?



基準薬局とは日本薬剤師会が「一定の基準を満たしている」と認定する薬局です。日本薬剤師会は利用者が「かかりつけ薬局」を選ぶ目安として基準薬局制度を設けました。

現在では日本薬剤師会の制度としては廃止され、各地の薬剤師会による「都道府県薬剤師会認定基準薬局」が設けられています。


基準薬局とは何か?


日本薬剤師会による基準薬局制度

基準薬局が設けられたのは1990年(平成2)4月です。日本薬剤師会は、薬局がその機能を総合的に発揮し、地域のニーズに応えることを目的に「基準薬局制度」を発足しました。

その後、薬局の処方箋受取割合が6割を超えるなど初期の目的はほぼ達成されたとし、制度発足20余年を経た2016年(平成28)3月末をもって基準薬局制度の発展的解消が決定しています。

都道府県薬剤師会の基準薬局制度

日本薬剤師会の基準薬局制度が解消されたことにより、新たに各都道府県薬剤師会では「都道府県薬剤師会認定基準薬局制度」を発足しました。この制度は日本薬剤師会が定めた基準薬局制度をベースに、各地域の薬剤師会が独自の基準を上乗せして運用されるものです。

この点から、基準薬局制度は各都道府県薬剤師会に一任されているのが現状です。


基準薬剤師制度の認定基準



現在、各都道府県薬剤師会により運用されている基準薬局制度には、基本的に次のような6つの認定基準が設けられています。ただし、これはあくまで認定基準のベースとなるもので、各地域の薬剤師会独自の基準が設けられている場合もあります。

基準薬局制度を知るためにも、まずは日本薬剤師会から受け継ぐ形になった「都道府県薬剤師認定基準薬局」の認定基準の概要を見てみましょう。

1.責任ある処方箋の調剤

基準薬局は保険薬局の指定および麻薬小売業者の免許を受けており、責任をもって処方箋の調剤をする必要があります。薬剤師は処方箋に基づく調剤に加え、患者さんの薬歴管理や服薬指導などの業務を適切に行なわなくてはなりません。

また、基準薬局は各都道府県薬剤師会が定める各種公費の取扱いをするとともに、患者さんが後発医薬品(ジェネリック医薬品)を選択できる体制を整えている必要があります。ここでいう各種公費とは公費負担医療のことで、生活保護法の医療扶助や自立支援法に基づく医療負担などを指します。

2.適切な体制の整備

基準薬局は医療提供施設として、次のような適切な体制を整備していなければなりません。

・開局日時が地域住民の需要、地域医療体制に対応している
・休日や夜間でも処方箋応需や医薬品の供給できる
・在宅患者に薬剤管理指導を行なうための届け出をしている
・医療の安全確保のための体制作り(管理指針、職員研修など)
・医薬品等を適切に管理するための検査機関等による試験検査
・情報収集などを行なうためのIT環境(インターネット)の整備
・使用済み注射器に関する適切な指導(回収、廃棄)
・薬局内の全面禁煙化およびタバコの販売禁止

3.適切な医薬品の販売方法

基準薬局は一般医薬品等を医薬品の供給拠点として適切に販売する必要があります。

・一般医薬品の販売で地域住民のセルフメディケーションを支援
・必要な場合は休日や夜間でも処方箋を応需および医薬品を供給
・一般医薬品を適切に陳列し、原則として対面販売を行なう
・薬剤師とそれ以外の者は名札や着衣で容易に分かるようにする
・店舗内外に必要な掲示を行ない、購入者に情報提供や相談対応する
・国民や医療関係者の信頼を損ねない販売体制に留意する

ほかにも医療機器の提供、毒物劇物一般販売業の登録、可能であれば医薬品製造販売業の許可を受けるなどの決まりが定められています。

4.地域の保健・医療への貢献

・地域の薬事衛生や環境衛生の向上のための各種事業に参加する
(くすり教育等の啓発、薬物乱用防止、学校薬剤師、保健指導等)
・薬剤師会等による各種調査に協力する

5.薬剤師の十分な知識と経験

基準薬局の薬剤師については次のように定めています。

・保険薬剤師として3年以上の経験がある管理薬剤師がいる
・「薬剤師倫理規定(日本薬剤師会)」を遵守している
・都道府県薬剤師会等が主催する研修会に参加している

6.その他

その他の項目として、薬学生の実務実習の積極的な受け入れ、災害時の救護活動への協力体制、基準薬局である旨の掲示が挙げられます。


基準薬局とかかりつけ薬局



基準薬局はもともと日本薬剤師会が「かかりつけ薬局」を選ぶ目安として制定されたものです。「かかりつけ薬局」とは厚生労働省が『患者のための薬局ビジョン』として「かかりつけ薬剤師」と共に推進しているものです。

その目的は患者本位の医薬分業の実現にあります。例えば患者さんが「かかりつけ」を持つことで、服薬情報の一元的かつ継続的な把握がされたり、薬局の24時間対応や在宅対応などの実現を目指しています。


今後の日本は超高齢化社会に入ると予測されるため、「かかりつけ薬局」や「かかりつけ薬剤師」は大きな存在意義を持つと考えられています。基準薬局はその土台となるべきものというのが厚労省や薬剤師会の考え方といえるでしょう。

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<基準薬局とは?のまとめ>

  • 日本薬剤師会が制定した基準を満たす薬局のこと
  • 現在は各都道府県の薬剤師会が制度を受け継いでいる
  • 利用者が「かかりつけ薬局」を選ぶ目安にもなる
  • 基準薬局の認定には多数の厳しい基準がある
  • 開局日時や責任ある処方箋の応需もそのひとつ
  • 薬剤師にも十分な知識と経験が求められるのが基準薬局

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