【5分で分かる】ドラッグストア薬剤師の給料と仕事内容



今や、街中でドラッグストアを見かけない日がないほど、ドラッグストアは広く普及しています。

ただ薬剤師の職場としてドラッグストアがどうなのか、ご存じの方は少ないはずです。


給料の相場はどの程度なのか、仕事内容など、転職を検討するに当たって知っておきたいですよね。

今回は、ドラッグストア薬剤師の年収や仕事内容について紹介します。


ドラッグストア薬剤師の職場・仕事内容について

一口にドラッグストアと言っても、薬剤師の職場という視点から見ると、実は2種類あります。

まず2種類のドラッグストアについて説明し、次に仕事内容を見ていきます。

ドラッグストアは2種類ある


1.普通のドラッグストア(=OTC販売)
皆さんも知っている文字通りの「ドラッグストア」です。

風邪薬やサプリメント、健康食品、日用品(洗剤・トイレットペーパー・歯磨きなど)、食用品(水・お菓子)、化粧品など販売しているお店です。

薬剤師の求人情報ではドラッグストアという名称よりも、「OTC販売」という職種で紹介されることもあります。

OTCとは「Over the counter」の略で、大衆医薬品を指します。医療用医薬品を扱わないお店、くらいの意味ですね。

なお記事内では、ドラッグストアという名称で統一します。


2.調剤薬局併設型のドラッグストア
最近増えてきた店舗形態で、ドラッグストアの店内に調剤薬局が併設しているタイプのお店です。

患者からすれば、病院で処方してもらったクスリを受け取ることもできるし、日用品の買い物もできます。

単なるドラッグストアを調剤薬局併設型にすることで、店舗あたりの売上は平均2割増えるそうです。

ドラッグストア大手各社とも店舗の転換を急いでおり、今後も増加が見込まれています。

現在では薬剤師のドラッグストア求人の8割は、この調剤併設型です。

(仕事内容1)OTC医薬品の相談・提案・販売

仕事の一つ目は、OTC医薬品やサプリメントの相談・提案・販売です。

「なんとなく熱っぽくて咳も出るけど、病院に行くほどではない。市販の風邪薬で治したいけど、種類があり過ぎてどれにすればいいか分からない」

といった質問に対して、お客さんの症状(熱っぽい・咳が出る)や状況(会社を休めない)に応じて、市販の医薬品を提案します。


医薬品以外にも、サプリメントや健康食品(青汁など)についてもお客さんから相談を受けることもあります。

たとえば、ダイエットサポートサプリはダイエット効果が見込める半面、人によっては体調不良を引き起こすリスクもあります。

お客さんの健康状態を確認した上で、サプリ以外の健康食品を提案することもあります。

(仕事内容2)店舗の雑務、レジ打ち・品出しなど

一言で言えば、店舗の雑務です。

たとえば、日用品(トイレットペーパーや入浴剤など)のレジ打ち、日用品を棚に陳列、店内の掃除、倉庫から店舗への品出し、などです。


人件費の高い薬剤師はこうした雑用はするべきではない、という意見もあります。

ですが現実問題として、店内が非常に混雑してくれば、薬剤師もドラッグストア内のスタッフとして駆り出されます。

日常業務のなかで、こうした雑用をどの程度やらされるのかは、会社や店舗の方針によって違ってきます。

(仕事内容3)調剤・服薬指導、調剤併設型のみ

調剤併設型ドラッグストアのみの話ですが、調剤・服薬指導・薬歴管理といった仕事です。つまり、調剤薬局と同じ仕事ですね。

仕事のうち、調剤がどの程度の割合を占めるかは店舗の方針や、会社(ドラッグストア)の方針によって違います。


最近の傾向としては、調剤併設型に転職した薬剤師は、調剤の仕事だけ担当するケースが多いです。

というのも、誰にでもできる仕事(レジ打ち、棚卸しなど)を人件費の高い薬剤師に任せていたら、お店全体の人件費が跳ね上がるからです。

ただし、これはあくまで一般論なので、実際にお店の雑用をどの程度させられるかは、転職前に確認することをおススメします。


ドラッグストア薬剤師の年収・給料について



ここからは、ドラッグストア薬剤師の気になる年収・時給を見ていきます。

正社員の年収は450万から650万、750万の求人もあり

他の職場でもそうですが、ドラッグストア薬剤師の給与も地域や立地(駅からの距離など)によって違ってきます。

とはいえ相場としては、年収で450万円から650万円の求人が多いです。経験者になると、年収730~750万の求人も珍しくありません

これがどの位スゴイのか、他の職場と比較すると分かります。

たとえば病院薬剤師の場合、都内で年収は高くても550万円です。中には、360万から450万といった年収の求人も、普通にあります。


さすがに調剤薬局は病院よりは上ですが、それでも年収700万円代の求人は滅多にありません。500万円代の求人が一般的です。

ちなみにこの傾向は新卒の薬剤師についても同様で、新卒薬剤師の初任給(月給)は平均して30万円以上です。


調剤薬局の初任給が24~28万円、病院が20~24万円、製薬会社のMRが24~26万円が相場です。

こうして見ると、ドラッグストア薬剤師の待遇が抜きんでてることが分かります。

パート薬剤師は、時給2000円から2800円が相場

ドラッグストアのパート薬剤師求人も恵まれていますが、他の職場との給与差で見た場合、正社員ほどではありません。

パート時給の相場は、2000円から2800円が一般的です。中には3000円以上の求人も見かけますが、やはり少数派です。


一方で調剤薬局の場合、パート時給の相場は1800円から2500円です。

都内や横浜などの繁華街は、人が集まりやすいため、もう少し安い求人もあります。

給料は、調剤併設型の方が高い傾向にあり

先ほど、薬剤師のドラッグストア求人には2種類あると説明しました。この内、どちらのドラッグストアの方が好条件なのでしょうか?

答えは、調剤併設型ドラッグストアの求人の方です。なぜなのかは推測の域を出ませんが、

・調剤併設型ドラッグストアの方が収益力が高く、より人件費をかけられる

・調剤併設型での仕事は、薬剤師しかできない仕事(=調剤)に特化している


ことが理由でないかと思われます。

なお、ドラッグストア薬剤師求人の特徴については、以下もご覧下さい。

<関連記事>
ドラッグストア薬剤師へ転職、求人の落とし穴とは?



給料以外で見る、ドラッグストア薬剤師のメリット・デメリット



上では、ドラッグストア薬剤師の仕事内容や給与について見てきました。

ただ、実際に転職を検討するにあたっては、給与や仕事内容以外の要素も検討しておきたい人は多いはずです。

ここでは、給与以外のドラッグストア薬剤師のメリット・デメリットを紹介し、どういう人ならドラッグストアに向いてるかも見ていきます。

ドラッグストア薬剤師のメリットは?


・患者(お客さん)との距離が近い
病院や調剤薬局でも患者さんに服薬指導をすることはありますが、それよりも多くのお客さんからOTCの相談を受けます。

もちろん、OTCの相談や服薬指導だけではありません。

ドラッグストアでは健康全般についての相談を受けることもあり、人と接することが好きな方は一層やりがいを感じられます


・それなりに経験(スキル)を積める
ドラッグストア薬剤師と言えば、一昔前なら給与は高いけどスキルが磨けない職場で有名でした。

ですが今なら調剤併設型の求人が多いため、そこそこ給与も良いし、さらに調剤の経験も積めます。

給与と調剤経験のいいとこ取りをしたい人は、検討する価値は十分にあります。

ドラッグストア薬剤師のデメリットは?


・利益優先主義のお店が少なくない
OTC販売のドラッグストアは、特にこの傾向があります。

大衆薬には利益率の高い商品と低い商品があり、利益率の高い商品をお客(患者さん)に勧めるよう、お店からは案に指導を受けます。

利益率が高い(大抵は価格も高い)商品がその分効果もあるならまだしも、価格の安い商品と効果も変わらない場合、薬剤師としてもジレンマを感じることになります。

実際、会社のこうした利益優先主義に付いて行けず、ドラッグストアを辞める薬剤師もいます


・クレーム対応が時々ある
クレーム対応自体は、調剤薬局でもあります。ただしドラッグストアの方がお客さんとの距離が近い分、クレームを受ける頻度も上がります。

クレームを言うお客さんは全体の1~2%程度ですが、クレームを気にしやすい人は、これでも余計なストレスを抱えてしまいます。

<関連記事>
薬剤師の苦情・クレーム対応について


・休みが少ない
下記は、某大手サイト掲載の、職場別の求人数の内、年間120日以上の休みがある求人割合です。

調剤薬局 病院 調剤併設OTC
求人数 22,527 3,232 2,128
年間120日以上の
休みあり求人
10,340 697 223
割合 45.9% 21.6% 10.5%

こうして見ると、ドラッグストアの休日数が他の職場に較べて劣るのが確認できます。

お給料はそれなりに良いですが、休みが少ない職場が多いのは覚えておいて損はないでしょう。

ドラッグストア薬剤師に向いてるのはこんな人


・コミュニケーション能力の高い人
まず大事なのはコミュニケーション能力です。

OTCの提案・相談が大事な仕事の一つと書きましたが、その際にお客さんから症状や状況をいかに引き出せるかが大事です。

ですので、単にクスリの知識が十分なだけでなく、質問力や対話力が重要になってきます。


・(仕事の)割り切りができる人
先ほど、お店の利益優先主義にジレンマを感じる薬剤師を紹介しました。

ですが、社会に出ればどんな職業でも、こうした「汚い部分」は存在します。問題は、いかにそうした汚い部分と折り合いを付けられるかです。

たとえば、会社側の利益優先志向にある程度は配慮しつつも、お客の立場に立った提案はある程度は可能なはずです。

そうした折り合いというか割り切りがドラッグストア薬剤師には求められるでしょう。


・体力のある人
先にも書いた通り、意外に休日が少ないのもこの仕事の特徴です。ということで、ある程度の体力は要求されます。

もちろん、正社員としてフルタイムで働くのではなく、週3日程度にする働き方も可能なので、ご自身の体力(や稼ぎたいお給料)と相談するとよいでしょう。



<ドラッグストア薬剤師の給料と仕事内容 まとめ>

  • ドラッグストア求人には、OTC販売と調剤併設型の2種類ある
  • ドラッグストア薬剤師の仕事は、OTCの販売・提案、店舗の雑用、調剤など
  • ドラッグストア薬剤師の年収は450万から650万、中には750万の求人もある
  • ドラッグストアのパート求人は、時給2000円から2800円が相場
  • ドラッグストアは客との距離が近いので、コミュニケーション能力が高い人にはオススメ
  • 利益優先で運営しているお店もあり、仕事としてのある程度の割り切りは必要


薬剤師の転職サイト、おすすめは?



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