国立病院機構・大学病院の薬剤師の年収は?

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薬剤師の就職先は、調剤薬局やドラッグストア、病院など、多岐に渡ります。

薬剤師は国家資格という事もあり、どの職場でも年収が高い傾向にありますが、公務員や国営の機関となると、さらにその上を期待できます。


そのため国立病院機構や国立大学病院への就職を、目指す方も多いかと思います。その場合の年収は、どれ位なのでしょうか?

今回は国立病院機構や国立大学病院で働く薬剤師の年収や、公務員薬剤師として働く場合の注意点を紹介します。


国立病院機構の薬剤師の年収は?

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国立病院機構で働く薬剤師は、どれくらいの年収を期待できるのでしょうか?

国立大学病院や公立病院に勤めた場合の年収も、併せてみていきましょう。

国立病院機構とは

国立病院機構は、厚生労働省が所管する独立行政法人です。

国立高度専門医療センター、国立ハンセン病療養所を除くすべての国立病院・療養所(全国143か所)は、この法人によって運営されています。


国立病院機構の職員は約6万人で、全国を6つのグループに分けた各エリアで職員を採用し、それぞれの国立病院へ配属しています。

少し前まで、全国の国立病院は厚生労働省が所管する、いわゆる「公の施設」でした。


しかし2004年にこれが法人化され、その運営を国立病院機構が担うことになったのです。

<参考サイト>:独立行政法人 国立病院機構

国立病院機構の薬剤師の年収は?

国立病院機構は「独立行政法人」なので、ここで働く職員は、正確には公務員ではありません。

しかし公共性や公益性のある仕事に就く「準公務員」とみなされるため、その給与体系は国家公務員の規定に基づいたものとなっています。


国立病院機構の給与体系は、その職種や等級によって細かく規定されています。

薬剤師の初任給は、学歴が6年制大学卒で207,800円(1級35号俸)、その他の大学卒で185,400円(1級21号俸)となっています。


スタートは他の職種とあまり差がありませんが、昇給しやすくボーナスも多いと言われています。国立病院機構の薬剤師の平均年収は、600万円ほどになります。

<参考サイト>:独立行政法人国立病院機構 職員給与規程

国公立大学病院の薬剤師の年収は?

大学病院とは、教育機関である大学の付属施設として運営されている病院のことです。

実際に医療サービスを提供するだけでなく、医学生の臨床研修の場であり、最新医療の研究の場でもあります。


国立の大学とそれ以外の公立大学(県立など)で運営母体が異なり、それに伴って薬剤師の給与体系も変わってきます。

国立大学病院の場合は国立大学法人が運営元となり、給与規定は大学が独自に定めています。


ただ国立病院機構と同じく「準公務員」となるため、待遇や福利厚生は国家公務員のそれと同じような基準となります。

一方で公立大学病院の運営元は、それぞれの病院がある地域の地方自治体です。


そのため給与体系は地方公務員の規定によるものとなり、地域によって差が出ます。

国立大学の薬剤師の平均年収は600万円ほど、公立大学病院の平均年収は580万円程度と言われています。


これらはどちらも、病院薬剤師の平均年収である平均年収521.7万円を上回っています。

<関連記事>:大学病院薬剤師のメリットとデメリットは?

公立病院薬剤師の年収は?

市立・県立病院などの公立病院は、市町村や都道府県が運営する、地域の中核となる病院です。

こちらで働く場合も地方公務員となるため、給与体系は公立の大学病院で働く場合と同じになります。


前述の通り、一般の病院薬剤師と比べて平均年収は高い傾向にあり、安定した昇給も期待できます。

ただしあくまで「地方自治体の公務員」という立場になりますので、薬剤師であっても職場を自分で選ぶことはできません。


公立病院以外にも、保健所や消費生活センターなど、公務員薬剤師には色々な配属先があります。

始めは希望した病院で働けたとしても、後になって異動を命じられる場合もあるため注意が必要です。


今後どうなる?公務員薬剤師の安定性について

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一般的には安定していると言われる公務員ですが、薬剤師の場合はどうでしょうか?

薬剤師が国立病院機構や国公立病院で働く場合の、安定性について見ていきましょう。

公務員薬剤師は、年収が安定して伸び続ける

公務員薬剤師,安定性 <出典>:平成29年賃金構造基本統計調査|厚生労働省


上の図は、薬剤師の年齢・男女別の平均年収を表したものです。

薬剤師の平均年収は初年度で350万円前後で、その後は勤続年数に応じて徐々にアップしていきます。


しかし50歳前後で600~750万円まで達すると、その後は頭打ちとなり、勤続年数が増えても年収は増えなくなるのが一般的です。

管理職に就けば800万円程度まで上がりますが、そうでなければ上の図のように、退職までほぼ横ばいになるケースが多いようです。


これに対して公務員薬剤師は、このような「年収の頭打ち」がなく、定年まで安定して昇給があります。

45~50歳で年収650万円に達し、その後定年を迎えるまでに720万円程まで上がるのです。


国立病院機構や国立大学病院においても、給与体系は国家公務員のそれに準じた設定になっているため、同様の収入が期待できると言っていいでしょう。

公務員は勤続年数が長いほどそれが給与に反映されるため、結婚・出産後も長く働きたい人には向いていると言えます。

<参考サイト>:薬剤師の年収が頭打ちになる年齢について|ファルマスタッフ

万年赤字の公立病院、将来性は大丈夫?

公務員として働ける公立病院の薬剤師は、勤続年数によって安定して収入が伸びるとお伝えしました。

しかし本当に安心して働けるかというと、実際は少し疑問が残る部分もあります。


実は日本国内の国公立病院の内、実に7割が赤字経営だと言われています。

中には、実際に医療従事者の給与削減を検討している自治体もあるほどです。


<参考サイト>:医療従事者の給与削減、提案へ 赤字続く市立旭川病院|朝日新聞デジタル

公務員という立場上、急に職を失うことは考えにくいものの、病院の閉鎖や減給の可能性は0ではないことを、頭に入れておきましょう。


<この記事のまとめ>

  • 国立病院機構は、厚生労働省が所管する独立行政法人
  • 国立大学病院は、国立大学法人が運営する大学の付属施設
  • 国立病院機構や国立大学の薬剤師は公務員ではないが、給与はこれに準じた設定になっている
  • 公立大学病院や公立病院の薬剤師は、地方公務員として働く
  • 国公立病院の7割は赤字経営で、十分に安定した職場とは言い切れない


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