薬剤師の欠格事由とは?

薬剤師,欠格事由

「国家試験に合格したら、誰でも薬剤師免許を取得できる」と考えている人も少なくありません。

ところが国家試験に合格しても、薬剤師免許を取得できない場合もあります。

すでに薬剤師免許を取得している人でも、免許取消になるというケースもあります。


その一例が精神障害を持つ成年被後見人や、罰金以上の刑に処せられた人などのケースです。

薬剤師法という法律では、こうした薬剤師免許を取得できないケースを「欠格事由がある」といいます。


欠格事由とは何か



欠格事由とは何らかの目的のために必要とされる条件を欠くことを指します。

この言葉は法律用語ですので、一般にはあまり使われないため、少し分かりにくい部分があるかもしれません。

以下で、欠格事由ついて詳しく説明します。

欠格事由について知る

欠格事由という用語は、主に法律関連の文章で使われています。

欠格には「資格に欠ける」、事由には「原因や理由」という意味があります。

例えば何らかの免許等を取得しようとする場合、免許取得に要求されている資格に欠ける理由があることを、法律用語では「欠格事由がある」といいます。

欠格事由は2種類ある

欠格事由には「絶対的欠格事由」と「相対的欠格事由」の2種類があります。

・絶対的欠格事由
絶対的とは平たい言葉でいうと「何があっても」という意味です。

免許等を取得しようとしても絶対的欠格事由があると、何があっても免許を取ることはできません。


・相対的欠格事由
相対的とは「他と比べて」という意味です。「AとBを並べてみると相対的にAが優れている」というように使います。


以上は2種類の欠格事由に関するざっくりとした説明です。

欠格事由は法律に関係するものであり、個々のケースによって判断が異なるため、明確な線引きは困難な面があることを頭に入れておいてください。

<外部の関連サイト>:欠格事由 – dskwiki – 情報通信振興会



薬剤師の欠格事由について



薬剤師にも薬剤師法で定められた欠格事由があります。

この法律で定められた欠格事由に該当する人は、薬剤師免許を取得できません。

また、すでに薬剤師免許を取得していても、欠格事由に当てはまるようなら免許取消等の処分が下されます。

以下では、薬剤師の欠格事由について詳しく見ていきます。

<関連記事>:薬剤師の資格について

絶対的欠格事由

次の絶対的欠格事由がある場合、薬剤師国家資格を取得することができません。

薬剤師免許を取得したのちに絶対的欠格事由があると判明した場合は、厚生労働大臣によって薬剤師免許が取り消されます。

・未成年
満20歳に達していない人です。

薬剤師は4年制または6年制の薬剤師大学を卒業していないと、国家試験を受けられないため、この欠格事由に当てはまることはないはずです。


・成年被後見人
精神障害により判断能力を欠く場合、家庭裁判所から後見開始の審判を受けることがあります。

後見人とは、家裁から選定されて法律上の財産管理や身上監護を行なう人、成年被後見人とは後見人が必要と判断された成人という意味です。


・被保佐人
精神上の障害によって判断能力が不十分であるとして、家庭裁判所から保佐開始の審判を受けた人を指します。

家裁から選定された保佐人は、保佐が必要な人(被保佐人)の財産に関する重要な法律行為の代理権を持ちます。

<関連記事>:4年制薬学部の役割は?6年制との違いにも注目!

相対的欠格事由



次の相対的欠格事由がある場合、薬剤師国家資格を取得できないことがあります。

薬剤師免許を取得したのちに、相対的欠格事由があると判明した場合、戒告・3年以内の業務停止・免許取消などの処分が下される可能性があります。


・心身の障害
厚生労働省例で定める「心身の障害で薬剤師の業務を適正に行うことができない者」に該当する人です。

医師の診断書に基づき、薬剤師の仕事を適正に行える認知力や判断力、適切な意思疎通ができるか否かが基準になります。

このような障害があっても、障害を補う手段がある、治療で障害が軽減されると判断されれば処分が考慮されます。


・麻薬等の中毒
麻薬、大麻、あへんの中毒者の人です。

薬剤師が麻薬等の中毒者になった場合、厚生労働大臣は免許取消しと薬剤師名簿からの削除を行なうことがあります。


・罰金以上の刑
罰金以上の刑に処せられた薬剤師は戒告や業務停止、免許取消などの処分が下される可能性があります。

「罰金以上の刑」とは、懲役・禁固・死刑・罰金のこと、「刑に処せられた」とは有罪判決が下されたという意味です。

ちなみに拘留と科料は罰金以下の刑になり該当しません。


・薬事に関した犯罪
上記以外で薬事に関した犯罪や不正行為があった人です。

「薬事に関した犯罪」とは主に薬事法違反になる行為、「薬事に関した不正行為」とは主に行政処分を受けるような違法な行為を指します。

<関連記事>:薬剤師に向いてないのは、どんな人?

薬剤師免許取消の復活は?

絶対的または相対的欠格事由により薬剤師免許取消になった場合、免許が復活する可能性はないのでしょうか?

上記の事由に該当するとして薬剤師免許が取消になっても、事由に該当しなくなる等の条件を満たしたと判断されれば、免許復活の可能性はあります。


薬剤師の欠格事由には麻薬・大麻の使用歴、医薬品の不正入手・不正使用なども含まれます。

ある薬剤師は医師の処方箋なしにお客さんに向精神薬を渡したとして免許取消になりました。

一度取り消された免許は、簡単には復活できるわけではないので、十分に注意しましょう。




<この記事のまとめ>

  • 欠格事由には絶対的と相対的の2種類がある
  • 自由に該当すると薬剤師免許の取消もあり得る
  • 他にも戒告や3年以内の営業停止処分なども
  • 絶対的欠格事由のひとつが精神上の障害
  • 相対的欠格事由は心身障害や麻薬等の中毒
  • 罰金以上の刑、薬事法違反も処分の対象になる


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