保険薬局と調剤薬局の違いを詳しく解説します!

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体調を崩して病院に行くと、薬を処方してもらうための処方箋を渡されますよね。

処方箋を受け取って薬を調剤するのは「調剤薬局」というイメージが強いかと思いますが、薬局にはこのほかに、「保険薬局」というものもあります。


調剤薬局と保険薬局には、どのような違いがあるのでしょうか?

それぞれの薬局の違いについて、詳しく解説します。


そもそも、薬局ってどんな場所?

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薬を購入できる場所は、薬局だけではありません。

病院の窓口で薬を出してもらえる場合もありますし、最近では処方箋を受け付けているドラッグストアも増えています。


薬局とは、そもそもどんな場所の事を指すのでしょうか?

薬局の定義は?

薬局の定義については、薬機法の2条12項に詳しく書かれていますが、簡単には以下のように定められています。

・薬剤師が常駐していること
・調剤を行える設備が整った調剤室があること
・医師の処方箋に基づいた調剤ができること



薬局では患者さんから預かった処方箋を元に調剤を行うので、それが行える調剤室の設置が必須となります。

また薬局には薬剤師が常駐していることが大前提ですが、各店舗にはその責任者として「管理薬剤師」を置く必要があります。


管理薬剤師は薬局内の薬品の管理だけでなく、勤務する薬剤師を統括する役割もあり、複数店舗での兼任は禁止されています。

<参考サイト>:医薬品医療機器等法

定義を満たすだけではNG!

薬局についての3つの定義を紹介しましたが、これを満たしているからと言って、勝手に薬局を開業することはできません。

新しく薬局を開設するには、その地域を管轄する都道府県や市の保健福祉局等から、認可を受ける必要があります。


ただし病院やクリニック内の薬局の場合は、このような届け出を必要としません。

法律的には医療機関内の調剤施設は「調剤所」といい、正式には薬局を名乗ることができないからです。

ドラッグストアと薬局は違うの?

薬局とドラッグストアは似たような存在と思われがちですが、実は明確な違いがあります。

現在ではあまり使われない言葉ですが、以前は薬局と区別するために、ドラッグストアは「薬屋」と呼ばれていました。


ドラッグストアは薬局としての認可ではなく、店舗販売業の許可を得て営業しています。

処方箋を受け付けることはできず、第2類・第3類医薬品や日用品の販売がメインとなります。


また薬局と違い、ドラッグストアには薬剤師を常駐させたり、調剤室を設置する必要はありません。

しかし「要指導医薬品」や「第1類医薬品」は、販売する際に薬剤師からの説明が必要となるため、ほとんどのドラッグストアに薬剤師がいると考えていいでしょう。


また近年では、薬局の機能を備えたドラッグストアも多く登場しています。

<関連記事>:薬剤師の給料・年収について


保険薬局と調剤薬局の違いは?

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ここまで、薬局の定義やドラッグストアとの違いについて見てきました。

「薬局=調剤薬局」というイメージが強いかもしれませんが、他に「保険薬局」と呼ばれる薬局もあります。


調剤薬局と保険薬局の違いや、その役割について見ていきましょう。

調剤薬局とは?

「調剤薬局」は一般に広く使われている言葉ですが、実は法律的に定められた言葉ではありません。

「調剤を行なう薬局=調剤薬局」と、分かりやすい通称として使われています。


そもそも「薬局=薬剤師が調剤を行う場所」という定義があるため、調剤薬局と薬局はほとんど同義と考えていいでしょう。

処方箋に基づいて薬を調剤し、服薬についての説明をするだけでなく、患者さん一人一人の薬歴を管理することも、調剤薬局の仕事です。

保険薬局とは?

保険薬局とは

「保険薬局」とは、厚生労働省の地方支分部局である「地方厚生局」から保険指定を受けた薬局のことです。

保険診療を行う病院の保険医が交付する処方箋に基づいて、「保険調剤業務」が行われます。


保険薬局では、公的な健康保険の調剤報酬規程にしたがって報酬請求が行われます。

私たちがよく耳にする「健康保険適用」や「患者さんの○割負担」というのは、健康保険法で定められたものです。


保険薬局以外の薬局に調剤を依頼すると、健康保険が適用されないため、患者さんは調剤報酬を全額負担することになります。

保険薬局以外の薬局ってあるの?

病院でもらった処方箋は、大抵どこの薬局でも健康保険適用で受け付けてもらえるイメージがありますよね。

実際に、日本にあるほとんどの調剤薬局は保険薬局だと言われていますが、中には保険薬局ではない薬局も存在します。


こういった薬局で販売されているのは、ドラッグストアなどでも購入できる「第〇類医薬品」などの大衆薬(OTC)です。

処方箋を受けて調剤をすることはできませんが、処方箋を必要としない「薬局製剤」を製造・販売する薬局もあります。

<関連記事>:基準薬局とは?


保険薬剤師って?薬剤師と何が違うの?

保健薬剤師とは

保険薬局で働く薬剤師を「保険薬剤師」と言います。

保険薬剤師は、一般の薬剤師と何が違うのでしょうか?

保険薬剤師とは?

健康保険は公的資金を財源とするため、保険業務に関わる医療従事者は、厚生労働省から認定を受ける必要があります。

こうした薬剤師の資格が、「保険薬剤師」です。


薬剤師の国家試験に受かっていれば、試験等を受ける必要はなく、登録の申請するだけで保険薬剤師になれます。

自分の居住地域、もしくは勤務先の管轄である地方厚生局に登録してください。


業務内容は一般の薬剤師と大きく変わりませんが、保険制度や点数についての知識も必要になるため、自分で勉強しておく必要があります。

<関連記事>:調剤技術料とは?その内訳は?

保険薬剤師の登録が必要な職場は?

日本では健康保険の制度が広く普及しているため、どの医療現場に就く場合でも、健康保険の業務に携わる可能性が高くなります。

保険薬局だけでなく、保険診療を行う病院やクリニックで働く場合も、保険薬剤師の資格が必要となる場合があります。


ただし、保険薬局で働く場合は保険薬剤師の資格が必須になりますが、病院やクリニックの場合はこの限りではありません。

厚生労働省への登録が必要なのは「保険業務に関わる医療従事者」であり、病院に勤める場合は医師が医療従事者、薬剤師はその指示に従って調剤する立場となるためです。


保険薬剤師の登録は自分で行うこともできますが、病院や就業先の管理者がまとめて行っている場合もあります。

転職や引越しなどで届け出の変更が必要となる場合もあるため、自分の登録状況が分からない人は確認しておきましょう。



以上、保険薬局・保険薬剤師について見てきました。

薬剤師の転職では、保険薬剤師の資格が必要になる職場が多くあります。


登録には時間がかかる場合があるため、必要な人は早めに登録しておきましょう。


<保険薬局と調剤薬局の違いを詳しく解説します!のまとめ>

  • 薬局には薬剤師が常駐し、調剤室が併設されている必要がある
  • 本来は別のものだが、薬局の機能を備えたドラッグストアが増えている
  • 保険薬局では、保険医が交付する処方箋に基づいた調剤が行える
  • 保険薬剤師になるためには、居住・勤務地域の地方厚生局で登録が必要
  • 保険薬局で働く場合は、必ず保険薬剤師の登録が必要になる


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