専門薬剤師のメリットは?



専門薬剤師とは「特定の分野で専門的な知識と技術を持つ」と認められた薬剤師です。この資格を取得するには一定の基準を満たしたうえ、試験や審査に合格する必要があります。

資格取得は簡単とはいえませんが、専門薬剤師にはどんなメリットがあるのでしょうか?


専門薬剤師制度とは

JSPHCS(日本医療薬学会)やJSHP(日本病院薬剤師会)等の団体が運営・認定しているのが専門薬剤師制度です。この制度の目的は薬剤師が医師の負担を分担し、医療チームの一員として安心安全な薬物療法を提供することとしています。

専門薬剤師の種類

専門薬剤師はJSPHCSとJSHPが認定する資格が6種類、その他の団体の認定する3種類の資格があります。

1.がん専門薬剤師(JSPHCS 日本医療薬学会)
がん薬物療法等に高度な知識と技術、臨床経験を持つ薬剤師

2.薬物療法専門薬剤師(JSPHCS 日本医療薬学会)
幅広い薬物療法において高水準の知識と技術、臨床能力を駆使できる薬剤師

3.感染制御専門薬剤師(JSHP 日本病院薬剤師会)
感染制御に関する高度な知識、技術、実践能力を持つ薬剤師

4.精神科専門薬剤師(JSHP 日本病院薬剤師会)
精神科薬物療法に関する高度な知識と技術を持つ薬剤師

5.妊婦・授乳婦専門薬剤師(JSHP 日本病院薬剤師会)
妊娠・授乳期における薬物療法の高度な知識、技術、倫理観を持つ薬剤師

6.HIV感染症専門薬剤師(JSHP 日本病院薬剤師会)
HIV感染症治療の薬物療法に関する高度な知識と技術、倫理観を持つ薬剤師

7.その他
日本禁煙学会認定専門指導者・専門薬剤師(日本禁煙学会)
栄養サポート(NST) 専門薬剤師(日本静脈経腸栄養学会)
リウマチ登録薬剤師(日本リウマチ財団)

専門薬剤師の必要性

専門薬剤師は高度な知識・技術・能力等を活かし、患者さんが安心・安全で適切な治療を受けられるよう貢献する役割を担うとされています。

それぞれの領域に関する専門知識を駆使し、医療チームの一員として薬物療法の面から最適な治療に貢献する存在です。


内閣府の日本学術会議(薬学委員会専門薬剤師分科会)では、近年の医療の高度化や多様化により薬剤師の職能に大きな変化がもたらされているとしています。

これまで薬剤師といえば調剤業務に携わるケースが多かったのに対し、近年は医療チームの一員として活動する薬剤師が増えてきました。


加えて新しい医薬品の登場や医療事故の増加などの要因もあり、患者さんの安全を守る存在としての薬剤師の重要性が増しているとしています。


専門薬剤師のメリット



専門薬剤師の資格取得は必ずしも簡単ではありません。資格取得の条件は認定団体によって多少の違いがあるものの、ほとんどが専門領域の研修や講習を受けたり、認定試験や審査に合格することが条件となっています。

さらに専門領域での一定の経験や実績や、所属病院(もしくは施設)の責任者からの推薦が必要になるものもあり、ハードルは低くないというのが実状です。

こうしたハードルを乗り越えて専門薬剤師になった場合、どのようなメリットが期待できるのでしょうか?以下に専門薬剤師になる4つのメリットを挙げていきます。

1.エキスパートとして認められる

専門薬剤師になるには、厳しい条件をクリアしなければなりません。その条件を満たした薬剤師なら、該当する専門領域で「エキスパート(専門家・熟練者)」と認められます。

以下に挙げるのは専門薬剤師の資格取得のための条件です。

  • 薬剤師免許を持ち優れた見識を備えている
  • 薬剤師の実務経験が5年以上ある
  • 専門領域で3年以上従事している
  • 専門領域業務で薬学的介入をした証明がある
  • 認定団体の講習会で一定の単位を履修している
  • 病院長(施設長)からの推薦がある
  • 専門薬剤師の認定試験と審査に合格している

いかがでしょうか。少し厳しいと感じた方もいるかもしれませんね。

これは専門薬剤師の資格を取得するための条件の一例です。資格の種類によって条件には違いがあるものの、多くの場合はこうした条件を満たした人だけが専門薬剤師になれるのです。

言い換えると専門薬剤師の資格を持つ薬剤師は、その分野で高度の知識や技術を持ち、経験と実績を積んだ薬剤師として認められるということです。

2.スペシャリストとして仕事ができる



専門薬剤師はがんや感染制御、精神制御など各専門療育で、薬物療法の専門家として仕事をすることができます。

内閣府の薬学委員会専門薬剤師分科会では、専門薬剤師について「薬剤師がスペシャリストとして必要とされる領域がある」ことを挙げ、「この領域を担うのが専門薬剤師である」としています。


その領域とは、新たな作用機序を持つ医薬品やPK/PD理論に基づく個別化投与設計の技能の進歩により、薬剤師に新たに求められる役割のことです。

専門薬剤師はこうした領域で、各領域の薬物療法のスペシャリストとして一般の薬剤師の指導や監督までを実践する立場であるということです。

3.医療スタッフと対等に仕事ができる

専門薬剤師のメリットのひとつが、医師や看護師などの医療スタッフと対等に仕事ができる点です。

医療の現場における薬剤師の役割には、個々の患者さんの病状や状況に合わせて最適な薬物療法を医師などに提案することが含まれています。

専門薬剤師は各領域で薬物療法に関する高度な専門知識を持つ存在であり、医師などのスタッフに提案や提言を行なえるわけです。

4.一般薬剤師よりも年収が高くなる

厳しい条件を満たしたスペシャリストである専門薬剤師ですが、一般薬剤師と比べた場合の年収は「高収入になる」「あまり変わらない」の二極に分かれます。

病院など医療機関に勤務する専門薬剤師の年収は一般薬剤師とさほど変わりません。一方、製薬会社など企業勤務の専門薬剤師は新薬開発などに携わることにより、薬剤師全般の平均年収よりも高年収となっています。

5.キャリアアップの道が拓ける



専門薬剤師になる最大のメリットがキャリアアップです。

薬学委員会専門薬剤師分科会は、専門薬剤師が関与すると薬物療法の有効性・安全性の向上だけでなく、患者さんへの適切なケアにより病院のコスト削減など経済性も向上するとしています。


このような点から今後は専門薬剤師の需要が伸びると予想されます。さらに病院や施設では一般薬剤師の指導や監督を行なう管理職になるなどのキャリアアップが期待できます。

専門薬剤師を目指しているなら、資格取得の支援制度がある職場への転職がおすすめです。支援制度があれば資格取得へのさまざまなサポートが受けられます。


そうした求人先探しには、薬剤師専門の転職支援サイトを利用しましょう。求人先探しは職場環境や条件の良し悪しが肝心です。

薬剤師専門の求人紹介会社を利用すると一般には公開されていない非公開求人をチェックできあるのでお得ですよ。

<専門薬剤師のメリットは?のまとめ>

  • 専門薬剤師の資格は各団体合わせて9種類ある
  • メリットは資格所有でエキスパートと認められること
  • 専門領域のスペシャリスト薬剤師として仕事ができる
  • 医師などに対して専門薬剤師として提案も可能
  • 勤務先によっては一般薬剤師よりも高収入が期待できる

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