調剤技術料とは?



一般の方々が薬局で処方を受けた際に一緒にもらえる明細に、調剤技術料という言葉が記載されているはずです。ここでは、調剤技術料について説明します。


調剤技術料の内訳は?

患者さんが病院で支払う治療費は、病院が勝手に料金を決めている訳ではなく、国が指定したガイドラインに沿って計算されています。患者が支払う治療費(=病院が受け取る報酬)を、診療報酬といいます。これと同じく、患者が薬局で支払う費用(=薬局が受け取る報酬)を、調剤報酬と呼びます。

調剤報酬の内訳は以下のようになります。


調剤報酬 = 調剤技術料 + 薬学管理料 + 薬剤料 (+医療材料)


このうち、薬剤料はそのままクスリの料金です。薬剤管理料は正確には「薬剤管理指導料」のことで、患者さんに対して、薬剤師が薬の服用について指導をした場合に算定される報酬のことです。詳しくは、薬剤管理指導料とは?をご覧ください。

調剤技術料とは、「薬剤師が処方せんの指示に従って処方薬を調剤する作業に対して支払われる対価」のことで、その内訳は以下の通りです。

調剤技術料 = 調剤基本料 + 調剤料 + 各種加算料

調剤基本料、調剤料とは?

調剤基本料とは、薬剤師が「薬局で処方せんに基づく調剤をおこなうこと」に対して支払われる報酬です。調剤料とは、薬剤の種類(内服薬、頓服薬、外用薬、注射薬など)や日数に応じて決められる報酬です。手間のかからない外用薬なら調剤料は安いけど、手間のかかる内服薬なら調剤料が掛かる、といった具合です。

調剤料は薬剤の種類や日数で変わりますが、調剤基本料はどの薬局で処方されたかで報酬が変わってきます。たとえば規模の小さい調剤薬局でしたら41点だけど、規模の大きい薬局なら25点、といった具合です(調剤報酬の1点は10円です)。


各種の加算も、薬局の経営体制や処方を受けるタイミングで変わってきます。たとえば、24時間調剤を受け付けているか(基準調剤加算)、後発医薬品の売り上げが大きいか(後発医薬品調剤体制加算)で調剤報酬が上乗せされます。また、夜8時などに処方を受けると「夜間・休日等加算」が加算されます。

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一般の人には分かりづらい?



以上が調剤技術料についての説明ですが、一般の方には分かりづらい部分も多いですし、正直言ってあまり評判もよくありません。それは大きく言って、2つの要素から成り立っていると思われます。


1.用語が分かりづらい

調剤薬局が報酬を受け取る事に異論のある方はほとんどいないはずですが、その項目が一般の方には分かりづらいです。「調剤技術料」・「管理薬剤料」・「調剤基本料」・「調剤料」。これらは全て、調剤薬局が直接受け取る報酬です。

ですが、調剤薬局が受け取る報酬であるなら、一々区分せずにまとめて「薬局報酬」みたいな形にした方が分かりやすいと考える(一般の)方もいるはずです。


実は、これらの区分を決めているのは国(=厚生労働省)でして、根本の原因は厚生労働省のガイドラインにあります。また、なぜそれぞれ調剤報酬を細かく区分しているのかというと、それぞれの額を調整することで、薬局にインセンティブを与えているためです。

たとえば、政府が望むような薬局経営をしている所には報酬を手厚くするが、そうでない所には報酬を薄くして、薬局経営に影響を与えているのです。


2.薬局によって調剤料金が違う

調剤技術料が評判がよくない理由の二つ目は、薬局によってその料金が違うことです。同じ商品でもお店が違えば価格が違うのはよくある話です。たとえば近所にある2つのスーパーで、同じ銘柄の(量の)牛乳が値段が違うなんてことは、主婦の方ならよくご存じのはずです。

このように一般の商品では当たり前のことですが、病院が処方したクスリが薬局によって料金が違うというのは、医療関係以外の一般の方からすると感覚的に納得しづらい部分もあるかもしれません。ですが、同じ処方箋でも薬局によって料金が違うのは珍しくありません。


なぜ料金が違うのか?これも先ほど書いた、厚生労働省の施策の影響です。厚労省が望むような経営をしている薬局は、より多くの報酬を請求できるのです。

つまり薬局には責任がない話なのですが、そうした「裏事情」を知っている一般の方はあまり多くないため、薬局によってクスリの料金が違うことを知ると、違和感を感じる方が少なくない訳です。


調剤技術料を取る意味は?



一般の方で調剤技術料に対して、「そもそも技術料というほどの仕事を薬局はしているのか?」と不満を抱く方もいます。この点に関して、調剤薬局での薬剤師の仕事について、もう少し掘り下げてみましょう。


まず、薬局で薬剤師は、単に棚に並んだ商品をレジで売る訳ではありません。医師が処方した通り、クスリを調合する必要があります。この調合ができるのは薬剤師だけであり、そのスキルを身に着けるには長年の勉強・訓練が必要です。

医師が処方した処方箋を、ただ機械的に調剤すればいい訳ではありません。処方した医師が間違っている場合もあるからです。その患者の病状や過去の服用歴によっては、医師に連絡して処方の経緯や判断を確認する必要があります。場合によっては医師が最初の処方箋を破棄し、改めて処方することもありえます。


また、患者から処方されたクスリに関して質問があれば、回答する必要がありますし、服用方法についてのアドバイスをしたり、過去に処方したクスリの相性についても確認します。もし相性がよくないようなら医師にフィードバックして、今後の処方を変えてもらう必要があります。

加えて、薬剤師は正当な理由なく調剤を拒否してはいけないとされています。原則、医薬品の在庫がないという理由で調剤拒否をしてはいけないとされており、常に(使うかどうか分からない)薬剤を一定数確保しておく必要もあります。


こういった薬局での薬剤師の手間も考えると、一般の方からみれば簡単にやっている調剤薬局薬剤師の仕事も、実は複雑なプロセスを経ていることがご理解いただけるかと思います。調剤技術料は、こうした複雑なプロセスに対する報酬と考えればよいかと思います。


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