東京都在住の20代後半(女性)です。実家暮らしです。
仕事にプライベートに大忙しのアラサー薬剤師です。趣味は旅行とスキューバダイビング、
特技は料理です。女子会を企画して、友人同士で飲みに行くことも大好きです。
転職前の仕事内容について
前職は神奈川県川崎市内の小規模調剤薬局にて、派遣薬剤師をしていました。時給は2700円でした。
週3日契約でしたが、先方の薬局が必要とすれば週4日、5日出勤することもありました。
勤務時間は9時から18時まで(休憩1時間)、実働8時間です。
契約は週3日でしたから、社会保険・健康保険は加入できませんでした。
国民年金・国民健康保険に加入しておりました。
処方箋応需先は耳鼻咽喉科でした。吸入薬が多く出ていました。
調剤→服薬指導→薬歴入力、合間に発注業務をする日々です。
仕事内容は一般的な調剤薬局と何ら変わりなかったです。
派遣薬剤師ならではの高額報酬のおかげでプライベートも充実しています。
少しでもお休みが取れれば、趣味のスキューバダイビングに繰り出します。
日常を忘れさせてくれる海の世界の虜になっています。
転職のきっかけ
昨今、薬学部が四年制から六年制となりました。六年通わなければ薬剤師になれません。
もしくは四年間通ったあとに、大学院に行かなければ薬剤師国家試験の受験資格が得られないそうです。
薬剤師の敷居が途端に高くなったように思いました。
私は四年制時代の薬剤師です。大学院には行っていません。ここで、一抹の不安がありました。
「将来的に、四年制卒の薬剤師は淘汰されるのではないか・・・?」という不安です。
当然六年制の薬剤師よりも知識面は劣るかもしれません。
実務面はすぐに追い抜かれるかもしれません。
そうなった時に、真っ先に淘汰されるのは、勉強不足の四年制卒の薬剤師であろうと漠然と思いました。
「薬剤師になったから、一生安泰だわ」と思っていた新人の頃を懐かしく思います。
苦労して勉強して薬剤師になった訳ですが、その資格を日々ブラッシュアップしなければ、「生き残る薬剤師」にはなれないかもしれません。
現に大学時代の友人で、認定薬剤師を取得し始めている人がチラホラ出てきています。
彼らは日々の仕事とは別に勉強していたのでしょう。
学会にもたくさん出席し、認定薬剤師の資格を取っているのです。
結局みんなそうやって自分に付加価値を付けているのです。
知らないところで努力しているのです。
もしかしたら私は、旅行だのダイビングだの言っている場合ではないかもしれない、と思い始めました。
それが転職のきっかけです。
後ろ髪を引かれる思いでの転職活動
耳鼻咽喉科を応需していた前職の薬局は、とても居心地の良いところでした。
人間関係も問題なく、時給も高く、これ以上に平和なところはないと思っていました。
しかし私は今回、自分を鍛える為に転職を試みるのです。
とは言ってもどうしたら良いのかまったくわからなかったので、以前転職のお世話をして下さった転職会社のコーディネーターさんに連絡をしてみることにしました。
お忙しい中、快く会って下さいました。喫茶店でコーディネーターさんに現状と将来への不安をぶつけてみました。
すると、思わぬ返事を頂きました。「漢方専門薬剤師を目指しませんか?」とのこと。
認定薬剤師でも、専門薬剤師でもない、漢方専門薬剤師です。
私は今まで考えたこともありませんでした。考えたことがなかったからこそ、とても魅力的に思えました。
何でも未知なるものは取り組んでみようという精神で、飛び込もうと言う気持ちに傾いていました。
コーディネーターさんから早速また連絡があり、ちょうど漢方専門薬局で正社員の求人が出ているとのことでした。
業界では有名ですが、なかなか漢方専門薬局の求人は出にくいのです。
それだけにタイムリーと言いますか、ラッキーだなと思いました。
自宅から電車で二駅隣のところにあり、年収400万円とのことでした。
今よりも報酬面では下がりますが、給与面ではなくて自分磨きの為の転職です。
そこは気にはなりませんでした。ただ、調剤薬局を辞めることに多少の抵抗感もありました。
今は派遣薬剤師なので、契約期間が満了すれば終了です。
当時、ちょうどあと一ヶ月半で任期満了でした。
当然契約更改するものだと双方思っていたところでの転職話でした。
管理薬剤師の方は、「そういう理由であれば、残念ですが応援します」と言って、契約終了に合意して下さいました。
「漢方専門薬剤師になったら、私にも漢方を教えて下さい」とまで言ってくれました。
涙が出る思いでした。
また一からの出発
漢方専門薬局は通常の調剤薬局とはまったく異なります。処方箋応需はありません。
そして、取り扱っている薬品も漢方薬がメインです。正直見たことのある薬の方が少なかったです。
そのぐらいにマニアックな世界と言いましょうか、専門的な世界なのです。
今までの処方箋調剤の知識はあまり役に立ちません。
東洋医学を一から勉強しなければいけなせん。
ただ、それすらも私には魅力的に思えました。
今の勉強や努力は将来への貯金だという確固たる信念があったからです。
社長・人事部長と面接
コーディネーターさんも面接に同席して頂けました。感謝です。
先方は社長と人事部の男性がいらっしゃっていました。
社長と面接ということで、とても緊張しました。面接内容は今までの職歴よりも、いかに漢方へ心血注げるかというところがメインでした。
漢方自体、ツムラのものしか調剤したことのない私は大変不安でした。
しかし、将来輝ける薬剤師になっていたいという一心で決意した転職です。不安よりもやる気がみなぎっていました。
社長は茶目っ気のある方で、それ以外は終始和やかでした。
私は、自分の漢方への思いを面接でぶつけてきました。
実際に働き始めてみた結果
漢方専門薬局に勤め始めました。
待遇は年収400万円、正社員ですから社会保険・健康保険に加入出来ました。
有給は試用期間3カ月経過後に14日付与されました。
勤務が始まった途端、毎日が勉強です。東洋医学に関する専門書を読み漁る日々です。
西洋医学と東洋医学はまったく考え方が違うのです。
仕事内容は漢方相談→調剤→服薬指導です。
漢方相談とは、薬剤師が患者さんに体調について詳細にヒヤリングを行います。
どこが不調なのか、どう言った痛みがあるのかなどです。
そのヒヤリングをもとに、薬剤師が処方を組み立てて調剤まで行います。
最後に服薬指導をしてお会計をして終了です。
通常の調剤薬局と大きく異なる点は、薬剤師が処方を組み立てるところにあります。
毎回体調の変化を経時的に追っていくことが出来ます。
漢方薬剤師として手腕が試されるところです。
管理薬剤師は30歳女性、薬剤師3名、登録販売者3名、事務員1名です。男女比は半々です。
年齢層は20代前半の新卒から30代前半と、割と年齢が近く、和気あいあいとした職場です。
皆さん漢方のこととなると真剣そのものです。仕事後に有志で集まり、漢方処方解析などを行いました。
ここなら自己研鑽出来ると確信しました。
新卒の頃から少し遠回りしましたが、良い職場に恵まれることが出来ました。
転職活動を終えてみて
20代後半で三回目の転職活動を行うことになり、やはりプロのコーディネーターさんのお力を拝借しました。
そのおかげで、とても納得のいく職場で勤められております。
今の職場は非公開求人だったとのことです。自分では絶対に見つけられない求人でした。
私は新卒の頃より転職を繰り返しました。
毎回の転職理由は異なりますが、転職を繰り返すことが場合によっては、自分自身の職歴に傷を付けることは承知しています。
だからこそ自分に自信がない部分があります。
そう言った悩みも、コーディネーターさんは汲み取って下さいました。
面接に同行してくれたこともありがたかったです。
毎回面接前にこちらの要望はすべて先方に伝えてくれてありますから、私から条件交渉をしなくても済んだことは助かりました。
今後、人生がどのように進むかはわかりません。
転職はなるべくせずにいられたらと思います。
しかし万が一、また転職をせざるを得ない時がありましたら、また同じコーディネーターさんに相談してみようと思います。
自分の人生において、このような心強い相談相手を見つけられたことは財産だと思っております。
初めまして。
私も漢方専門薬局への就職に興味があります。
記事を拝見し、共感できる部分が多数あり、まるで自分のことのような気持ちで読ませて頂きました。
私は現在20代後半で6年生卒業の薬剤師ですが、普通の調剤薬局や病院に就職する、という道を選ぶ事に抵抗を感じ、自衛隊の薬剤科幹部候補生という道を選択しました。ところが、環境の変化についてゆけず1ヶ月も経たない内に退職してしまいました。すでに職歴ボロボロです(笑)
自身の弱さに嫌気が差し、人と違う道をゆくことを諦めて地元の調剤薬局に就職しようか、と思いましたが投稿者様の記事を拝見し今自身の進路についてまた考え直そうとしています。
せっかく薬剤師になったのだからもっと勉強したい!
でも他の薬剤師の方と同じ知識を同じように身につける道ではやはり納得できない!
他の薬剤師の方の知識を補完できるような分野で活躍したい!という思いがやはり捨て切れません。
私も進路について、コーディネーターの方にお世話になろうと考えております。
まだ学生気分が抜けてない、考えの浅い未熟者の私ではありますが自分の信じた道を行かれる投稿者様の記事を見て自分もそうありたいと思いました。ありがとうございます。
長々とコメント書いてしまってすみません。
投稿者様の今後のご活躍を心より祈願しております。