パート薬剤師の悩み、年収次第で扶養から外れる?



みなさんは「扶養控除」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。扶養控除とは配偶者などの扶養家族がいる場合、一定の割合で所得税が差し引かれるという制度のことです。この制度では妻の収入が103万円以下であれば、夫が納付する所得税が低く抑えられるというメリットがあります。

しかし妻の年収次第では扶養控除から外れて支払う税金が増えたり、自分で社会保険に加入しなければならないという悩みも出てくるわけです。ここではパート薬剤師の時給や年収、扶養内で働きたい場合の注意点などを詳しく説明します。


パート薬剤師の時給や年収について


パート薬剤師の平均的な時給

パート薬剤師の平均的な時給は約2000円という調査データがあります。これはある求人情報会社が全国のパートやアルバイトの平均賃金を調査したものです。全職種のなかで最も高い時給額なのが薬剤師の約2000円、次いで家庭教師の約1800円、プログラマーの約1500円、マスコミの約1400円、看護師の約1400円という順になっています。

ちなみに時給が低いのはネイルデザイナーの約880円、レジ・包装スタッフの約870円、コンビニスタッフの約870円となっています。単純に比較しただけでも薬剤師の平均時給2000円が高額であることが分かる調査結果です。

平均時給を超える求人も…

薬剤師のパートやアルバイト時給の平均は約2000円というデータを紹介しましたが、これはあくまで平均的な金額でさらに高時給の求人も多数見られます。求人情報をチェックしてみると、関東エリアの調剤薬局で2000~3000円、東海エリアで3000円超、関西エリアのドラッグストアで2000~2500円、夜間シフトで5000円、九州エリアの調剤薬局で2500~4000円という時給で募集が行なわれていました。

(※資料出所:「an平均賃金レポート」2015年9月)

パート薬剤師の年収はどのくらい?

パートタイムで働く薬剤師の年収は勤務日数と勤務時間によって異なります。一般的なパート薬剤師の働き方は大きく分けて3種類あります。

1つめは正職員と同じくフルタイムで働くスタイル、2つめは正職員と同じく週5日働くが勤務時間が正職員より短いスタイル、3つめは勤務日数も勤務時間も正職員よりも短いというスタイルです。以下にこの3種類のワークスタイルについて、パート薬剤師の平均時給から年収の例を見ていきます。

(1) フルタイムで働くスタイル
勤務先の正職員と同じくフルタイムで働いた場合の年収例です。

・週5日(月20日)/8時間の勤務
・時給2000円×20日×8時間=月収32万円
・月収32万円×12カ月=年収384万円


(2) 勤務日数はフルで勤務時間が短いスタイル
週5日働くが勤務時間が正職員より短い場合の年収例です。

・週5日(月20日)/3時間の勤務
・時給2000円×20日×3時間=月収12万円
・月収12万円×12カ月=年収144万円


(3) 勤務日数も時間も短いスタイル
勤務日数も勤務時間も正職員よりも短い場合の年収例です。
・週3日(月12日)/4時間の勤務
・時給2000円×12日×4時間=月収9万6000円
・月収9万6000円×12カ月=年収115万2000円


以上はパート薬剤師の平均時給から算出した年収ですが、働き方や時給額によって年収は変わってくると考えられます。フルタイムで働いた場合の年収は300~500万円程度、勤務日数や時間が少ない場合は100~300万円程度と考えていいでしょう。


扶養内で働きたい薬剤師が注意すべきこととは?



パート薬剤師が扶養内で働くために、注意しておきたい点をまとめました。

1.扶養内の年収103万円ライン

扶養の「103万円ライン」とは、税制で配偶者控除が受けられる年収の金額を指しています。納税者に扶養家族がいる場合、両者ともに一定金額の所得控除が受けることができます。その年収のラインが103万円です。次にAさん夫妻を例にとって説明してみましょう。

A男さん(夫):会社勤務のサラリーマン、給料から税金を支払っている
A子さん(妻):パート薬剤師、年収が103万円以内である


この場合、夫のA男さんは扶養家族の妻A子さんの年収が103万円以内のため、自分の給与所得から配偶者控除分の38万円を引くことができます。つまり、その分だけA男さんが納める税金は減るわけです。

一方、A子さんは自分の年収が103万円以内なので所得税を納める必要がありません。なぜなら、年収のうち65万円は必要経費として給与所得控除を、さらに38万円は基礎控除を受けられるからです。その65万円+38万円の合計が103万円なのです。


妻のA子さんの年収が103万円以内ならメリットがもうひとつあります。サラリーマンの妻の年収が130万円以下なら、健康保険で夫の被扶養者になれるため自分で健保に入る必要がありません。年金も同様で第3号被保険者となるので、自分で国民年金に加入しなくて済むのです。これは年収130万円以内なら103万円を超えていても構いません。

この制度を理解したうえで、パート薬剤師が扶養内で働くための注意点を挙げていきます。

2.自分の年収を把握しておく



扶養内で働きたい場合は、自分の年収を把握しておく必要があります。正確な年収が分からないまま、何となく「103万円以内にできればいい」という方法では上手くいかない可能性があるからです。パート薬剤師として働くケースでは、時給と労働時間をしっかり計算して年収を把握しておくようにしましょう。

3.扶養内で働ける職場を見つける

パート薬剤師本人が扶養内で働きたいと思っても、職場に理解がなければ実現できない場合もあります。103万円ラインを超えそうになっているのに残業を断れないといった環境では、扶養内で働くのは無理ではないでしょうか。職場によってはラインを超えないように上手く調整してくれるところもありますので、求人先を探す際には必ずチェックしてみてください。

4.年収予測と年収計画を立てる

扶養内で働くためには、しっかりした年収予測をしたうえで計画を立てておく必要があります。漠然と103万円ラインをイメージしていても、実際には自分の思うように行かない場合もあると考えておくべきです。

単純にいえば月収8万5833円で年収103万円以内に納められます。しかし、現実問題として30日の月と31日の月があったり、祝日や連休などもあるので想像したほど単純ではありません。年末年始、GW、SWなども考慮したうえで計画を立てるよう注意が必要です。

5.103万円ギリギリを狙わない



103万円までなら扶養内だからといってギリギリの線を狙うとリスクがあります。例えば急に仕事が忙しくなって残業を頼まれたり、同僚が突然辞めて仕事が増えるといったケースも考えられます。年収予測や計画を立てるときは、103万円より少し控えめに見積もっておくといいでしょう。

年収100万円以下にすると住民税も掛からずに済みます。ただし、年収が少ない分には何の問題もありませんが、1円でも超過すると扶養内とは認められないので要注意です。


以上、パート薬剤師の年収と扶養内で働くための103万円ラインの関係を紹介してきました。パートの年収を103万円内に収めるといろいろなメリットがありますが、自分で調整していくのは簡単とはいえないかもしれません。

そこでオススメしたいのが、パート年収を扶養内で収めることに理解がある職場を見つけるという方法です。理解のある勤務先なら経理に詳しい担当者などに相談できるという場合もあります。


扶養内で働くパート薬剤師に理解のある求人先探しには、薬剤師専門の転職サイトを利用するという方法があります。こうした転職サイトでは自分の条件にマッチした求人先の情報提供をしてくれます。登録は無料ですので上手に活用してください。

<パート薬剤師が扶養内で働くポイントのまとめ>

  • 薬剤師のパート時給は平均2000円程度が目安
  • フルタイムで働くと年収は300~500万円程度になる
  • 勤務日数や時間を少なくすると100~300万円程度
  • 扶養内で働くための年収は103万円以内がライン
  • 自分の年収を把握して予測や計画を立てることが大事
  • 扶養内のパート薬剤師に理解のある求人先を探そう

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